あっちもこっちも女だらけ
昨年12月、三姉妹の次女に第一子が誕生しました。
長女には、娘が2人
次女が産んだ子も女の子
あっちもこっちも女だらけで、お婿さん達の笑顔は少々微妙な感じです。
やはり父親としては息子が一人くらいはいて欲しいかも?
コロナ禍という事で、出産に立ち会えず、お祝いにも行けず・・・
せめて、お祝いは手作りでと、思いつくままにあれこれ作ってみました。
かつて、母が孫たちにしてくれたと同じように、私もまた手作りの温かさを伝えていけるオバアチャンでいたいと思います。
赤い靴からのイメージで
【大人のための着せ替え人形】用アウトフィット
いつもは、洋服が先でそれに合わせて靴を作るのですが、今回は、たまたま靴が先に出来上がっていたので順序が逆になりました。
赤い靴
さて、めったに使わない色だけに洋服は何をどう着せようかとちょっと悩みましたが。
見つけました!
レトロなキッズプリント
こういうポップなプリントもあまり登場しないのですが、今回はこの赤い靴にピッタリかなと。
ホワイトリネンのエプロン、レース編みのティペット、白を多く持ってくることできつめの赤が程よい感じになりました。濃い目のきつい色を使う場合は、全体に対する割合を抑えることで差し色効果が期待できるかなと感じています。
新たな命を吹き込む
10年ほどのお付き合いをさせていただいているお客様から、「ずっと前にいただいて飾っているお人形が、日に焼けて可哀そうなことになってるので、せめてお洋服だけでも新しく作ってもらえないでしょうか?」というご依頼をいただきました。
おそらく8年ぐらい前にお買い上げ下さったお人形。それ相応の経年劣化を想像していましたが、手元に届いたお人形はやはり年季の入った状態になっていました。
まずは、全体をチェックして、どこをどう新しくするかを検討し、リメイクの方針が決まったところでボディを裸ん坊に。
ドロワーストペチコートは生地の痛みもなくしっかりとしていたので、漂白してから柔軟剤仕上げをしておきます。
ワンピースは日焼け色褪せのダメージが大きかったので、思い切って廃棄して完全に作り直します。
髪の毛がどうしても気になってしまい、ここを変えたい!と思った時点で、頭ごと作り直しが決まりました。(髪の毛は頭に直接接着しているので)
当然、それに伴ってかぶせているボンネットも新たに作ります。
今回、ワンピースの生地には爽やかな水色の小花プリント生地を選びました。
髪の毛は、「ハマナカモヘア」で少し長目の三つ編みに。
ボンネットは、顔周りのレースのみ再利用し、他は2ミリ厚のフェルトとレースでデコレーション。
出来たてホヤホヤのお顔をボディに縫い留め、真っ白な洗いたてのドロワースとペチコート、ワンピースを着せ付け、天然石の「ピンクエピドート」のネックレスを付けて完成です!
長い間、数えきれないほどのお人形を制作し、色々な方の元へ送り出して来ました。
お人形たちのその後が果たしてどうなっているのか…? ふと心に浮かぶことはあっても、実態はほぼわからないままです。
今回のご依頼を通して、自分が手掛けた作品が長い年月大切に飾られていたことに、今更のように感動してしまいました。
これまで以上に、より丁寧な仕事をしていかなければ。
2022年の新企画【大人のための着せ替え人形】
MokoDollを制作し続けて今年で26年。
お座りタイプ、スタンドタイプ、布製、木製、10cmほどの小さなお人形から1mほどの大きなものまで…数えきれないほどのお人形たち。
そんな中で、何度も頭に浮かんでは消えしていった「着せ替え人形」
イメージは容易に浮かんで来るものの、実際に試作を始めると色んな箇所で壁にぶつかっては、先送りとなっていました。
最終的な絵面は同じでも、定番のお人形と着せ替え可能なお人形とでは、ボディそのものの作りから異なって来るので、そこをどんな風にクリアするかが課題だったのです。
ボディにそのまま着せつけていく定番のお人形に比べ、着せ替え人形の場合は「見えない部分」の始末が必要となって来ます。
できればお洗濯も可能なほうが良いし、大人のためのとは言ってもそれなりに強度は欲しいし。
そんなこんなでなかなか形に出来ないままでいたわけですが、昨年末、ふと思い立って試作を開始!年末年始、お正月そっちのけでここだけに集中して…試行錯誤する中からようやく納得のいく形に辿り着くことが出来ました。
一番のこだわりポイントは、子どものための抱き人形ではなく、大人のための着せ替え人形であること。
なので、髪の素材もビスクドールの植毛に使われているとても繊細でしなやかで、思わず頭をナデナデせずにはいられないような材料を使用。
お洋服は、定番のお人形と同じく、ひと針ひと針丁寧に縫い上げた一点ものです。
既製品にはない、唯一無二の存在を楽しんでもらいたいから。
変身願望の疑似体験、できます!
何なら、話し相手も致します…笑
小さな幸せを運んでくれる存在になってくれたら良いな、と気持ち込めて作っていきたいです。